ドライバーの長さは短尺と長尺どちらがいいのか。
ゴルフ雑誌やWebサイトでたびたび取り上げられるこのテーマ。
ドライバーを苦手としているゴルファーにとっては興味深い情報かと思います。
特にパーシモンやメタルウッド初期のドライバーでゴルフをはじめた方は、今どきのドライバーが使いづらいと感じている方も少なくないのではないでしょうか。
最近のトレンドはどちらかというと短尺で、ミニドライバーも人気があります。
では、45インチを超える今どきのドライバーは、クラブセッティングの選択肢から外すべきなのでしょうか。
そんな疑問をお持ちの方へおススメしたいのが、ゴルファーの身長を活かしたクラブ選択。
ミスマッチレングスをベースに組み立てるクラブセッティングです。
今回は身長185cmぐらいのゴルファーにおススメのクラブセッティングをご紹介します。
推定ミスマッチレングス
では身長185cmぐらいの方のミスマッチレングスを探ってみましょう。
当サイトではゴルフスイングのイメージが変化する長さをミスマッチレングスと呼んでいます。
ミスマッチレングスについては以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
ミスマッチレングスはゴルファーの身長以外にも、腕の長さや前傾の深さによって若干変わってしまうので一概に何インチとは言えませんが、簡単な見極め方として肘までの高さに1番手分の0.5インチを足した長さがおおよその目安になると筆者は考えています。
個人差はあると思いますが、肘までの高さを「身長(cm)÷2+15」と仮定すると、身長185cmの方の肘までの高さはおおよそ107.5cm。
靴の高さ(3cm)を足すと110.5cmなので、身長185cmぐらいの方のミスマッチレングスは43.5インチに0.5インチを足した44インチ前後の長さになりそうです。
市販品のクラブでクラブレングスが44インチとなるとドライバーと3番ウッドの間あたりでしょうか。
身長185cmぐらいの方はドライバーの長さとどう向き合うかが身長を考慮したクラブセッティングのカギになります。
ドライバーの考え方
さっそくドライバーの選び方から考えてみましょう。
ミスマッチレングスは44インチ付近。
実はこのミスマッチレングスがドライバーをややこしくしている原因だと考えます。
ミスマッチレングスを超える長さのクラブは少なからずスイングイメージに影響を与えます。
なので、身長185cmぐらいの方が今どきのドライバーを使うと、ドライバーだけが他のクラブと違うスイングイメージを求められてしまうのです。
別の言い方をすると、今どきのドライバーが長くて扱いづらいわけではなくて、身長185cmぐらいのゴルファーにとっては、ドライバーだけが異質なクラブになっている可能性があるのです。
ただし、異質なクラブも視点を変えれば強力な味方になりえます。
今どきのドライバーを飛ばし専用のエキストラクラブとして活用するのもスマートな選択と言えるのではないでしょうか。
使い方次第では大きなアドバンテージを得られるでしょう。
一方、43.5インチ以下の短尺ドライバーを選択する方法もメリットがありそうです。
全てのクラブがミスマッチレングスよりも短くなるので、スイングイメージを揃えやすくなります。
今どきのドライバーが苦手な方や飛距離よりも方向性や距離感を重視したい方は短尺ドライバーもありでしょう。
というわけで、身長185cmぐらいのゴルファーは長尺あるいは短尺の2パターンからご自身のマネジメントに合わせてドライバーを選択することが可能です。
今どきのドライバーはミスマッチレングスよりも長い。という意識を持って戦略的にドライバーを選択することがクラブセッティングのポイントになります。
ここで気を付けてほしいのが、安定感を求めてドライバーを少しだけ短くすること。
44インチ前後の長さはスイングイメージを迷わせてしまう可能性があります。
あくまでも自分にとって短くなることが重要です。
また、お使いのクラブを短くする場合は注意が必要です。
単純にシャフトをカットするだけでは振り感が変わって使いづらいクラブになってしまう可能性があります。
できればシャフトやヘッドの特性を考慮した上で調整したいところなので、信頼できるクラフトマンやフィッターに相談することをおススメします。
フェアウェイウッド・ユーティリティの考え方
ミスマッチレングスは44インチ付近なので、フェアウェイウッドやユーティリティは求める飛距離や打ちたい球筋といった一般的な考え方で問題ありません。
どちらかというとソールを打ち込む方向に使いたい長さなので、ロフト21度前後のクラブはアイアンやアイアン型ユーティリティがおススメです。
なお、ドライバーを43.5インチ以下の短尺にする場合は、ドライバーの長さに応じてフェアウェイウッドを5Wからの構成にすると長さのバランスがいいでしょう。
もちろん45インチ程度のドライバーを使う場合でも5Wからで問題ありません。
ミスマッチレングス周辺に間隔を作ることができるので、スイングイメージにメリハリをつけることができます。
アイアン・ウェッジの考え方
アイアンの選び方も、飛距離の階段や求める球筋といった一般的な考え方でOKです。
ミスマッチレングスは気にならないので、ヘッドスピードが速い方は2番アイアンから使うのもありでしょう。
短い番手を厚くしたい方は、ウェッジの本数を増やすのもいいと思います。
おススメのクラブセッティング①
最後にこれまでの内容を踏まえて身長185cmぐらいの方におススメのクラブセッティングを3つご紹介します。
まずは一つ目。
- ドライバー
- 3W
- 5W
- 3I~PW
- AW
- SW
- パター
定番中の定番というようなセッティングなのでお勧めと言うのも差し出がましいですが、あえて補足するとすれば、ドライバーは飛ばし専用のエキストラクラブという意識を持つことです。
おススメのクラブセッティング②
- ドライバー(短尺)
- 5W
- UT20°
- 4I~PW
- AW
- SW
- LW
- パター
短尺ドライバーを選択した場合のセッティングです。
ドライバーとアイアンのスイングイメージを近づけたいので、ドライバーは若干小ぶりで重心深度が浅めのヘッドを選ぶと、ヘッド特性とスイングイメージが一致しやすいでしょう。
おススメのクラブセッティング③
- ドライバー(短尺)
- 5W
- 5I~PW
- AW
- SW
- パター
クラブの本数を11本まで減らしたセッティングです。
ゴルフをシンプルに、気軽に楽しみたい方へおススメのクラブセッティングとなっています。
ゴルフクラブの進化を味方に
身長185cmぐらいのゴルファーにとって、今どきのドライバーはミスマッチレングスを超える数少ないクラブです。
ドライバーの扱いづらさが際立ってしまうのも無理がありません。
ましてやゴルフ歴が長い方は、より一層ドライバーに違和感を覚えていてもおかしくありません。
80年代の標準的なドライバーの長さは43インチ。今どきのドライバーの長さは45インチ超。
自分にとって短かったクラブがいつの間にか長いクラブになってしまったのです。
ゴルフクラブの進化に伴う2インチの変化は、身長185cmぐらいのゴルファーにとって数値以上に大きな変化をもたらしたのかもしれません。